1月17日は防災とボランティアの日/おむすびの日。震災・停電を想定した電源設計と初動対応
2026/01/16
投稿者:elecareer_staff
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■目次 |
1995年の阪神・淡路大震災を教訓に、災害への備えと、被災地を支えたボランティア活動の重要性を後世に伝える目的で制定されました。
同じ1月17日は「おむすびの日」でもあります。
震災当時、電気やガスが止まる中で、炊き出しとして配られたおむすびが多くの命と心を支えたことに由来しています。
この日だからこそ、電気設備に携わる人間が考えるべきテーマがあります。
それは、「電気は止まる前提で、どこまで設計・施工・管理できているか」という問いです。
<1>停電時に“真っ先に生死を分ける”設備は何か
災害時、すべての設備を同時に守ることはできません。
電源設計において重要なのは、「どれを落とし、どれを絶対に落とさないか」の優先順位付けです。
実務で特に重要になるのは以下の系統です。
- 非常照明、誘導灯
- 防災監視盤、火災報知設備
- 医療、福祉施設における生命維持装置
- 通信設備(基地局、非常用放送)
設計図上では同じ「電源」でも、災害時の意味合いはまったく異なります。
負荷の性質を理解せずに組んだ非常用電源計画は、機能しない防災設備になります。
<2>非常用発電機・UPS設計で“現場差”が出る核心部分
非常用電源で差がつくのは、容量計算そのものよりも前提条件の整理です。
- 発電機起動までの無電圧時間をどう埋めるか
- UPSは「全負荷」か「限定負荷」か
- 長時間停電を想定した燃料、運転時間の設定
特に見落とされやすいのが、
「想定外の同時起動」による過負荷です。
災害時は、人の操作・行動が通常とは異なります。
設計時に「起動タイミングがズレる前提」を考慮しているかどうかで、実際の安定性は大きく変わります。
これは机上の計算ではなく、現場経験がある人ほど気づくポイントです。
<3>施工・保全で差が出る「災害時に壊れる場所」
震災後の報告で繰り返し出てくるのが、
「設備は生きていたが、配線・支持部材が破損して使えなかった」というケースです。
具体的には、
- ケーブルラックの固定方法
- 盤のアンカー施工
- 非常用配線と通常配線のルート共有
これらは、通常運用では問題にならなくても、揺れ・浸水・余震で真っ先に影響を受けます。
防災を意識した施工とは、
「法律を守ること」ではなく
「壊れ方を想定して作ること」です。
<4>初動対応力は“図面をどこまで読めているか”で決まる
災害発生直後、マニュアルを開いている時間はありません。
頼りになるのは、頭に入っている設備構成です。
- どの盤が非常系か
- どこを切れば、どこが生きるのか
- 手動切替が必要なポイントはどこか
これらを理解しているかどうかで、
復旧スピードも、安全性も大きく変わります。
日常業務で「図面をどこまで自分のものにしているか」が、
非常時にそのまま表れます。
まとめ
防災とボランティアの日は、
電気設備の仕事が「便利さ」ではなく「生存そのもの」を支えている仕事だと再認識させてくれる日です。
防災設備は、
- 設計時にどこまで災害を想定できているか
- 施工の精度
- 保全の理解度
そのすべてが噛み合って、初めて意味を持ちます。
もし今の職場で、
「防災は後回し」「形だけ整えている」
と感じることがあるなら、それはあなたの視点が一段上がってきた証拠です。
電気設備の経験は、どこで、何を意識して積むかで価値が変わります。防災という視点で自分のキャリアを見直すことは、次の選択肢を考える上で確実に武器になります。
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