10月は「食欲の秋」:飲食店のリニューアルと、電気工事士の仕事

10月は「食欲の秋」:飲食店のリニューアルと、電気工事士の仕事

2025/10/17

投稿者:elecareer_staff

食欲の秋。街には、新メニューののぼりや、リニューアルオープンを知らせる看板が増え始めます。お客様を美味しい料理と快適な空間で迎えるために、多くの飲食店がこの時期に改装工事を行います。しかし、その華やかな舞台の裏側には、電気工事士の存在が不可欠です。今回は、食欲の秋を彩る飲食店の「電気」にまつわるお話をご紹介します。

 

 

1.美味を届ける厨房の「心臓」:電源の設計と施工

美味しい料理は、最新の厨房機器なしには語れません。大型のガスコンロ、フライヤー、業務用冷蔵庫、食洗機、さらにはIHクッキングヒーターなど、これらすべてを動かすのは「電気」です。しかし、これらの機器は一度に大量の電力を消費するため、家庭用の配線ではとても対応できません。

 

電気工事士の仕事は、まず店舗全体の電力消費量を正確に計算し、厨房の機器一つひとつに専用の回路を設けることから始まります。これを単独回路と呼びます。単独回路は、他の機器の電力消費の影響を受けないため、電圧が不安定になったり、ブレーカーが頻繁に落ちたりするのを防ぎます。まるで、料理の味を左右する隠し味のように、見えない場所で厨房のパフォーマンスを最大限に引き出しています。さらに、万が一の漏電や火災に備え、適切なブレーカーの選定や設置も行います。料理人が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、安全で安定した電気環境を整えるのが、電気工事士の腕の見せ所なのです。

 

 

 

2.心地よい空間を創る「光」と「風」:照明・空調設備の工夫

お客様が「また来たい」と思うのは、料理の味だけではありません。お店の雰囲気も重要な要素です。秋の夜長に、心地よい照明の中で食事を楽しんでもらうために、照明のリニューアルは欠かせません。

 

電気工事士は、単に明るくするだけでなく、お店のコンセプトに合わせた照明プランを提案します。例えば、落ち着いた雰囲気を演出するなら温かみのある電球色の光、料理の色を鮮やかに見せるなら高演色性LEDの照明を、といった具合です。テーブルを照らすダウンライトから、壁面を彩る間接照明まで、空間の雰囲気に合わせて最適な照明を設計・施工します。また、料理の匂いがこもらないよう、強力な換気設備を設置したり、お客様が快適に過ごせるよう、空調設備の配置を工夫したりします。お客様の目には見えない「光」と「風」を操り、居心地の良い空間を創り出す。これこそ、電気工事士の腕の見せ所なのです。

 

 

 

3.「また行きたい」を支える、見えない仕事の舞台裏

飲食店のリニューアル工事は、ただ新しい設備を設置するだけではありません。電気工事士の作業は、お客様の目に触れない時間帯に行われることがほとんどです。お店の営業時間を考慮し、深夜や早朝に工事を行うことも珍しくありません。また、古い配線やブレーカーを撤去し、新しい設備に合わせた配線に交換するなど、地道な作業も伴います。

 

古い建物の工事では、図面と実際の配線が異なっていることも多々あります。そうした予期せぬトラブルにも、これまでの経験と知識で臨機応変に対応します。お客様がお店に入って、料理を注文し、食事を楽しむ。その当たり前の光景は、すべて電気工事士の仕事に支えられています。「このお店の料理は美味しいし、雰囲気も良いね」──そう言ってもらえる空間を創り出すことに、電気工事士は誇りを持っています。

 

 

 

まとめ

いかがでしたか?

食欲の秋を彩る、美味しい食事と心地よい空間は、電気工事士の技術なしには成り立ちません。電気工事士は、お客様の笑顔と、お店の成功を願いながら、日々現場で汗を流しています。もし、行きつけの飲食店がリニューアルしていたら、少しだけ「電気」のことに思いを馳せてみてください。

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