電気工事士二種でできることは?作業範囲や一種との違いを解説します

電気工事士二種でできることは?作業範囲や一種との違いを解説します

2026/09/11

投稿者:Hiroki

 

電気工事は私たちの生活を支える不可欠な技術であり、法律によって作業できる範囲が厳格に定められています。

無資格で配線工事を行うと法律違反となり、火災や感電といった重大な事故に繋がる危険性があります。

 

そのため、自宅のDIYや仕事の幅を広げたいと考えた際に、第二種電気工事士の資格取得を検討する方が多くいらっしゃいます。

 

この記事では、第二種電気工事士を取得すると具体的にどのような工事ができるようになるのか、第一種電気工事士との違いや資格を活かせる仕事について分かりやすく解説します。

 

執筆者

 

 

第二種電気工事士でできる工事の範囲とは?

第二種電気工事士は、電気工事士法に基づいて定められた国家資格です。この資格を取得すると、電力会社から低圧(交流600V以下)で受電している一般用電気工作物の工事全般を行えるようになります。

具体的には、一般的な木造住宅や小規模な店舗、アパートなどが該当します。日常生活で目にする多くの屋内配線や設備機器の設置工事が、この資格の施工範囲に含まれています。

 

 

項目 工事可能な範囲の概要
受電電圧 交流600V以下の低圧受電設備
対象施設 一般住宅、小規模商店、事務所、アパートなど
工作物の区分 一般用電気工作物
主な工事内容 屋内配線、スイッチ・コンセント設置、照明・エアコン工事

 

 

 一般住宅や小規模店舗の配線工事を行う

第二種電気工事士の最も代表的な業務が、一般住宅や個人商店などの屋内配線工事です。

電力メーターから分電盤へ電線を引き込み、分電盤から各部屋へ電気を送り届けるためのケーブルを壁や天井裏に敷設する作業を担当できます。新築時の配線工事はもちろん、建物の経年劣化に伴う屋内配線の引き直しやリフォーム時の配線改修工事もすべて適法に施工できます。

 

コンセントやスイッチの増設と交換を実施する

生活スタイルの変化に伴って需要が非常に高いのが、コンセントやスイッチの増設および交換工事です。

部屋の壁に新しいコンセントを増設したり、古くなったスイッチを最新のセンサースイッチやワイドハンドルタイプへ交換したりする作業は、資格がなければ一切行うことができません。第二種電気工事士を取得していれば、壁内の電線結線を含めて安全に交換作業を進められます。

 

エアコン設置に伴う専用回路の増設を施工する

家庭用エアコンの新設工事でも、第二種電気工事士の技術が欠かせません。

消費電力の大きなエアコンには、分電盤から単独で配線を引く専用回路工事が必須となるケースが多いです。分電盤内に新たなブレーカーを追加し、天井裏や壁内を経由してエアコン設置場所まで200Vや100Vの専用電線を敷設し、専用コンセントを取り付ける一連の工事を施工できます。

 

 自宅のスマートホーム化や照明器具を新設する

近年人気の高まっているスマートホーム関連の機器設置や、天井照明の器具新設も可能になります。

引っ掛けシーリングなどの配線器具を天井に新設する工事や、照明配線と直接接続する直付け器具の交換は電気工事士の独占業務です。壁埋め込み型のスマートスイッチや調光コントローラーの組み込みも自分自身の手で合法的に行うことができるようになります。

 

 

第二種電気工事士ではできない作業と制限とは?

第二種電気工事士は非常に活用の幅が広い資格ですが、すべての電気工事を取り扱えるわけではありません。高圧受電を行う施設や特殊な設備に関しては作業制限が設けられており、法律で厳密に区分されています。

法令違反や重大な事故事例を防ぐためにも、第二種電気工事士の資格では扱えない領域を正しく知っておく必要があります。

 

設備区分 受電規模・施設例 作業の可否
一般用電気工作物 600V以下受電(一般住宅・小規模店舗) 作業可能
自家用電気工作物 600V超の高圧受電(大型ビル・工場・商業施設) 作業不可(第一種が必要)
特殊電気工事 ネオン工事、非常用予備発電装置工事 作業不可(特殊電気工事資格が必要)

 

 

工場や大型ビルの自家用電気工作物は作業できない

工場や大型商業施設、中高層オフィスビルなどの施設は、高圧(6,600Vなど)で受電する自家用電気工作物に該当します。

受電設備のキュービクル点検や、キュービクルから変圧された後の構内配線工事であっても、自家用電気工作物の敷地内における工事は原則として第一種電気工事士の資格が求められます。第二種電気工事士の免状のみでは、これらの施設内にある配線や動力設備に触れることはできません。

 

電線路の保守や電柱の高圧架線工事は対象外となる

道路沿いの電柱に張られている高圧架線の架線作業や、電力会社の送電・変電ラインの保全工事も作業対象外です。

これらの設備は電力会社の管轄下にある事業用電気工作物であり、電気工事士法ではなく電気事業法に基づく保安規定や社内認定等に沿って運用されています。電柱のトランス交換や高圧引き込み線の工事などは、一般の第二種電気工事士が立ち入ることはできません。

 

軽微な作業に該当する工事は無資格でも対応できる

電気設備に関するすべての作業に資格が必要というわけではなく、政令で定める軽微な作業は無資格でも行えます。

例えば、既存の引っ掛けシーリングに市販の照明器具を取り付ける作業や、電球・蛍光灯の球切れ交換は資格が不要です。家庭用コンセントに家電製品の電源プラグを差し込む行為や、インターホンの親機と子機を小勢力回路用電線でつなぐ作業なども、無資格で安全に作業できる範囲として定められています。

 

 

第一種電気工事士と第二種電気工事士の違いとは?

電気工事士には第一種と第二種の二種類が存在し、それぞれ対応可能な作業範囲と資格の取得要件が大きく異なっています。

将来的に大規模な工事現場を目指すのか、それとも身の回りの住宅工事を中心に活動するのかによって、目標とする資格の選択が変わってきます。

 

比較項目 第二種電気工事士 第一種電気工事士
工事対象 一般用電気工作物(低圧受電) 自家用電気工作物(最大500kW未満)+一般用
主な対象施設 一般住宅、小規模店舗、アパート 工場、大型ビル、商業施設、一般住宅
受験資格 制限なし(誰でも受験可能) 制限なし(誰でも受験可能)
免状取得の実務経験 不要(合格後すぐに交付申請可能) 通算3年または5年以上の実務経験が必要

 

 

作業可能な設備規模と受電電圧の違いを比較する

第一種電気工事士は、最大電力500kW未満の自家用電気工作物および一般用電気工作物の両方を施工できます。

第二種が住宅などの低圧受電設備に限定されているのに対し、第一種は工場やビル、病院といった大型施設の高圧受電設備まで広く網羅しています。取り扱える受電電圧と電力容量の規模において、第一種は上位資格として圧倒的に広範囲の現場を担当できます。

 

受験資格と免状交付に必要な実務経験を比較する

試験自体の受験資格は第一種も第二種も年齢や学歴を問わず誰でも受験できますが、免状の交付条件には大きな違いがあります。

第二種電気工事士は筆記試験と技能試験に合格すれば、実務経験がまったくなくても都道府県知事に免状の交付を申請できます。一方の第一種電気工事士は、試験に合格しても所定の実務経験(大学・高専等の卒業区分により3年または5年以上)を積まなければ正式な免状が手元に交付されません。

 

 第二種電気工事士を取得するメリットとは?

第二種電気工事士の資格を取得することは、個人の生活利便性からプロフェッショナルとしての就職まで多くの好影響をもたらします。

試験対策を通じて得られる電気の基礎知識と施工技能は、現代社会において非常に高い実用性と資産価値を持っています。

 

メリットの種類 得られる具体的な効果
キャリア形成 未経験でも電気・設備・建築業界への就職・転職が有利になる
経済的メリット 企業からの資格手当支給や社内昇給により年収が底上げされる
生活・DIY 自宅の配線改修を低コストかつ安全に自力施工できる

 

 

未経験からの電気業界への就職や転職で評価される

電気工事業界は慢性的な人手不足が続いており、資格保有者に対する採用需要が常に高水準を維持しています。

実務経験がゼロであっても、第二種電気工事士を取得していれば技術への興味と意欲、基礎知識の証明となります。設備工事会社や通信建設会社、プラント施工会社などへの転職活動において、書類選考や面接で強いアピール材料となります。

 

資格手当の支給により毎月の収入を安定してアップさせる

電気工事や設備関連の企業では、資格保有者に対して毎月数千円から数万円程度の資格手当を支給する制度が整っています。

基本給のベースアップに加えて資格手当が毎月上乗せされるため、年間を通じた収入の底上げに直結します。会社によっては合格時に一時金や報奨金が支給されるケースもあり、取得にかかった受験費用や工具代を早期に回収することが可能です。

 

自宅のDIYを安全かつ合法的に楽しむ幅が大きく広がる

DIY愛好家にとって、第二種電気工事士の取得は作業の限界を取り払う非常に強力な武器になります。

壁の中に配線を通したり、好きな位置にコンセントや間接照明を取り付けたりと、思い通りのリノベーションを自身の手で完結できます。業者に工事を依頼した場合にかかる数万円単位の人件費を節約できる点も大きな魅力です。

 

第二種電気工事士の資格を活かせる仕事とは?

第二種電気工事士の免状を手にすることで、進出できる職種の選択肢が大きく広がります。

電気設備を扱う現場は多岐にわたり、それぞれ求められる働き方や現場の環境が異なっています。自身の適性や希望するワークスタイルに合わせて最適な職種を選ぶことが重要です。

 

職種・分野 主な業務内容と特徴
電気工事会社 新築住宅やリフォーム現場での屋内配線・器具取付
ビルメンテナンス 商業施設やオフィスビルでの設備保守点検・軽微な修繕
リフォーム会社 キッチン・浴室等の水回りリフォームに伴う電気系統の移設・結線
個人受託・副業 エアコン取り付けやアンテナ新設などのスポット工事

 

街の電気工事会社で屋内配線工事を担当する

地域密着型の電気工事店や工務店の協力会社として、住宅の電気工事全般を担当する働き方です。

木造戸建て住宅の新築現場や既存住宅のリフォーム現場に入り、図面に従って配線を引き回し、分電盤やスイッチ・照明を取り付けます。現場経験をダイレクトに積み上げることができ、職人としての腕を磨くのに最適な環境です。

 

ビルメンテナンス業界で建物設備の保守点検を行う

オフィスビルや商業施設、ホテルなどに常駐または巡回し、電気設備をはじめとする建物設備の維持管理を行います。

第二種電気工事士は、ビル管理業界における基礎資格として広く認知されています。照明器具の安定器交換やコンセントの電圧測定、配線トラブルへの初期対応など、トラブルを未然に防ぐ重要な役割を果たします。

 

リフォーム会社で住設機器の設置や改修を担う

リフォームやリノベーションを専門に手掛ける企業において、住設機器の電気接続を担当するポジションです。

システムキッチンのIHクッキングヒーター導入や、ユニットバスの浴室換気乾燥暖房機設置には200V電源の引き込みが必要になります。大工仕事や水道配管と連携しながら、住まい全体の快適性を高める電気工事を行います。

 

エアコン取付やアンテナ工事の個人受託で副業を行う

独立志向の高い方や副収入を得たい方にとって、家電量販店やネット通販の下請け業務は現実的な選択肢です。

夏季に需要が集中するルームエアコンの取り付け工事や、テレビアンテナの設置工事は、1件あたりの作業単価が明確です。軽バンと必要な工具を揃えれば個人事業主として案件を受注しやすく、週末を活用した副業としても稼働できます。

 

第二種電気工事士のできることを理解して取得を目指そう

第二種電気工事士は、一般住宅や小規模店舗の配線から機器設置まで、生活に密着した幅広い電気工事を担当できる価値ある国家資格です。

 

無資格では行えない作業を合法的に施工できるようになるため、DIYの充実だけでなく電気業界への就職や転職、副業の開始にも強力な後押しとなります。

 

筆記試験と技能試験の全体像を把握し、免状取得に向けた第一歩を踏み出してみましょう。

 

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執筆者詳細プロフィール

名前

Hiroki

年齢

40歳

職種

電気工事施工管理技士

所有資格

第一種電気工事士、一級電気工事施工管理技士

紹介文  

 

現在40歳の電気セコカンやってます。

36歳で一級電気工事施工管理技士を取得し、現在も現役バリバリで現場作業もこなしてます。

自分の経験が誰かの役に立つといいなと思い、コラムの執筆に協力しています。

もしも自分がこのキャリアプランを進んでいなかったらというコラムも書いているので、間違ってることもあるかも!?

笑って許してやってください。

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